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生徒と社員の体験レポート「15年前/後の自分自身」

2006年 セコム社員のレポート

a さん

今回ジョブシャドウに参加するにあたり、自分が高校生だったころ、どれだけ仕事について考えていたか思い返してみたが、漠然とした希望はあっても具体的にその仕事について調べてみたり話を聞いたりすることはしなかった。今回高校生にシャドウされるに当たっては、実際の仕事内容よりも職場の雰囲気や、仕事には張り合いのある部分もルーティンワークもあり全てやらなければならないことを伝えられればと思っていた。

実際シャドウの時間になると、データの処理をしたり、来客対応をしたりと高校生には説明が充分でなかった部分も多かったと思うが、それでも真剣な眼差しでメモを取りながら見ていてくれたり、一緒になって来訪者に「ありがとうございました」と頭を下げる高校生の姿がとても印象的だった。またその姿をみて、私もジョブシャドウが「仕事を見る」ためでなく「仕事をしている人を見る」ためのものだと感じた。

昨今はニートと呼ばれる若者が増えており、「なぜ働くのか」を考えて仕事に対して目的意識を持つことが大切だと思う。今回のジョブシャドウで、セコムで働く私たちの姿が高校生に良く映った部分も悪く映った部分もあると思うが、働く現場を見ることの大切さをわかってもらい、今後彼らがどんな働き方をしたいか考える良いきっかけになればよいと思う。

b さん

ジョブシャドウの理念は「人がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている人を見る」ということであり、意識して行おうとしたが、部の役割や仕事をするにあたっての姿勢の説明、普段の仕事の概要説明等を混ぜざるを得ない部分があり、心残りではあった。

しかしながら、仕事をするにあたっての姿勢、すなわち「どういう考え方により仕事をしているか」は普段あまり意識していないものであり、これを改めて他人に説明することにより、この3時間で高校生のみならず、むしろ自分も得るところが大きかったと思料する。

対応した高校生に対しては、仕事をする上での喜びや、自分の考えをもって行動することが重要であることなどが少しでも伝わっていれば幸いと考える。

高校生はこれから自分の人生、行く末を考える大事な時期であり、その時期に企業体験することで、この先の進路や選択の幅が広がったのでないかと思料する。

c さん

当初シャドウされるにあたり、自分の業務は主にパソコンに向かっているデスクワークであり、契約の請求に携わるデータや要請のやり取りを見ているのは退屈ではないか?と、かなり不安でした。しかし、「仕事内容ではなく仕事をする私を見てもらえばいい」という事前説明や、普段通りでいいからという周囲の温かいアドバイスにより、当日はリラックスして臨むことができました。また、私をシャドウされたKさんは会社の経理や収入関係に興味を持たれており、今回、私の部署を第一希望として挙げられていたということで、とても望まれていました。

どういった仕組みでお客様へ請求書が作成されるのかを説明しながら、データの投入を一緒に行って頂いたのですが、3時間という短い時間でしたが熱心に耳を傾けてくれるKさんの姿に、自分の仕事に取り組む姿勢を見つめなおし、普段日常業務として流れ作業の様に行っているデータ投入などの仕事は会社にとってどのような意味を持っているのかを客観的に考える良い機会となりました。

  • 日常的な作業ではあるが、ミスは許されない
  • 常に気を引き締めて業務に取り組まなければならない
  • 正確さを前提に、スピードについても追求しなければならない

と説明する一方で、請求や返金の金額作成を誤るとお客様に直接迷惑をかけてしまい、それが原因で会社全体の信用を失ってしまう可能性があることを私自身自戒しなければと痛感しました。

今回の経験を、Kさんが自分の進路を決定していく上で何らかの糧にして頂ければと思います。そして私も貴重な体験をさせて頂きました。ありがとうございました。

d さん

今回、ジョブシャドウに関われたことで、自分の普段行っている仕事をもう一度見つめなおすよい機会が与えられたと感じております。

高校生の方が緊張しながらも真剣に話しを聞き、シャドウしている姿をみていると、自分自身も今現在こんなに素直な気持ちで仕事に取り組んでいるのか、過去に自分自身がこういった経験を行っていたらまた違った人生を歩んでいたのかな等、今回の経験を通じていろんなことを考え、刺激を受けることができました。

ジョブシャドウ終了後、高校生が輝いている顔で、いい経験が出来ましたと言っている姿を見て、今回ジョブシャドウに参加してよかったと実感することができました。

こういった活動を会社として行うことはすばらしいことだと思いますので、今後も続けて頂きたいと思います。そして、より多くの方(社員や高校生)がこうした活動を通して様々なことを感じ、考えることができることを切に願っております。

e さん

限られた時間をどのように使おうか、当初は課題を与えることも検討しましたが、お客様中心に動く当部署の雰囲気を感じるままに感じてもらったほうがいいと思い、気負わずにその日の業務を一緒にやってもらいました。

今回、サービスのあり方、お客様への配慮のポイントなど説明しながら、平常業務の中で振り返ることが少ないものについては、特に自分で再確認する機会となりました。同様、他部署との関係を説明しながら、当部署のグループ全体内での位置づけについて、今回認識を新たにした、ということが自身の印象に残りました。シャドウをした高校生に、今回当部署を志望した理由や、最後に全般的な感想を聞きましたが、この年代らしい新鮮な回答があり、すがすがしい思いがいたしました。「仕事」に対し、初心の気持ちを持つ余裕が自分にあるのかを省みる機会にもなりました。

会社がいろいろな形で社会貢献を果たしている中で、今回、少しでもお役に立てたのであれば非常にうれしく思います。貴重な機会をいただき、有難うございました。

f さん

高校生に対して、「人がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている人を見る」ことをしてもらうことにより、「仕事とはいかなるものか」を学んでもらうかが趣旨でしたが、これを機会に私自身が改めて「何のために働き」、「仕事とはどのようなものか」ということを考えさせられました。

正直、自分が学生の頃はそんなことは考えたこともなく、ただ何となく「生活するために」、「より良い生活をするために」ということくらいしか、働く意味を感じていなかった気がします。また、社会人になってもそのようなことを考える時間はなく、ただひたすらに働いていた気がします。

ところが、今回のジョブシャドウをきっかけに、社会人になって初めて「仕事とはいかなるものか」、「働くとはどういうことか」を考えました。

今まで深く考えることは無くても、「家族と生活をしていくため」、「社会人の責任として」というものは感じていたことだと思います。しかし、それ以外に「決して自分が望む部署で働いているわけでもないのに何故一生懸命働いているのか」と考えました。「つまらないとか、やりがいがないというとそんなことはなく、それなりに楽しく仕事をしている」という認識はある。これはどういうことなのか。

これはきっと、「甘いことは言っていられない、生活するためには嫌でも働かなければならない」、「お金をもらう以上、社会人である以上、しっかり責任をもって仕事をやり抜く」と前提で意識しながら、であれば、「少しでも楽しく働かなければ損」という気持ちをもち、自分のおかれた環境の中で「どう、やりがいを感じ」、「自分の居場所をどう見つけ」、「いかに楽しく仕事をするか」というのを自然と感じているのだと思います。

私にとって働くとはどういうことかを今回のジョブシャドウで感じました。

g さん

正直、服装や髪型については驚きました。これでお客様のところに行って大丈夫かな?という印象でした(正してもらいました)。ただ話してみると素直で将来についてもしっかり考えていることがわかりました。

今回私が担当したA君は将来営業職に就きたいということでしたので、電車での移動中も積極的に質問がありました。自分も入社した当時のことを思い出し、素直な気持ちでいたいと強く感じました。

お客様にも事情を説明し同席となりましたが、すばらしい活動をしていますねとの返答を頂き、営業活動にも良い結果になったと思います。

短時間ではありましたが、お客様との商談打ち合わせにも同席し、高校生活と違う体験が出来たのではないかと思います。お客様との面談時は、かなり緊張していたようですが、終了後は面白いですねとの返答もありました。

ジョブシャドウは、高校生はもちろん、担当した社員にとっても非常に貴重な体験であることが分かりました。今後もぜひ続けていただきたいと思います。