わが国の子どもたちは、外国の子どもたちに比して自分の進路や将来設計についての関心が希薄です。この状態だと、今なすべきことへの動機が生まれません。自分自身の進路をどう選択するか、将来をどう設計するかは、生きていく上での動機づけにつながりますので、非常に重要なことだと考えます。


長い間、ひたすら受験勉強に打ち込むわが国の子どもたちは、大学生になった途端、ひたすら遊んでしまいます。3回生になったあたりで、初めて自分の進路について悩むことになりますが、それとて「会社を選ぶ」という程度に他ならず、真の意味での将来設計とはいえません。
一方、外国の子どもたちは、中学生から高校生の間、長い時間をかけて自分自身の将来設計について大いに悩みます。大学に進学する頃には人生の目標がほぼ定まっているため、大学での学習に強い動機が生まれます。
小さいときからあれだけ長く勉強してきた日本の若者も、大学3回生になって行うわずか数ヶ月間の就職活動だけで、大学卒業後の約50年にもわたる人生を決めてしまうのです。進路選択や将来設計を自分の意思で行うと、それに向かって頑張ろうとする潜在的な動機が生まれ、それが「やる気」を引き出し、「生きる力」につながるのです。

「生きる力」の育成は、進路の受け皿である社会のシステム、生きた経済のダイナミズムを人生の早い段階において正しく理解することから始まります。
こうした問題提起を通して、バランスのとれた「社会的適応力=生きる力」が青少年自身の手で育まれることが重要だと考えます。
![]()
